乾燥肌で悩んでいる人は非常に多いです。最近では、1年を通して「自分は乾燥肌だ」と感じている人も増えていますよね。
乾燥肌は、カサカサとした見た目や赤い炎症、そしてかゆみを伴うこともあります。そんな乾燥肌ですが、アトピーやニキビとは℃のような関係があるのでしょうか。
確かに、乾燥肌の人はアトピーによる炎症やニキビを繰り返しやすいというイメージがありますよね?
ここでは、そんな乾燥肌とアトピーやニキビの関係を明確にすると同時に、アトピー性皮膚炎の人のための乾燥肌対策についてご紹介していきます。
乾燥肌とアトピー性皮膚炎の違いとは?
まずは、乾燥肌とアトピー性皮膚炎の違いからお話ししていきましょう。
どちらも赤く炎症を起こしたりかゆみを伴うことから、「乾燥肌=アトピー性皮膚炎」と勘違いしてしまっている人もいるのです。
しかし、乾燥肌とアトピー性皮膚炎は違うもの。ごちゃ混ぜにしないでくださいね。これらの違いを一言で表すなら、「アレルギー素因があるかどうか」です。
乾燥肌は、角質層の水分が失われてバリア機能が弱まり、外部刺激を受けやすい状態のこと。なぜ肌の水分が失われてしまうかですが、生活習慣や間違ったスキンケアなど、様々な要因が考えられています。遺伝的なものというよりも、自ら乾燥肌を招いてしまっているのだと言えるでしょう。
つまり、言い方を変えれば、乾燥肌は対策やケアをしっかりと行えば改善することができる、ということ。
乾燥肌の症状が顔に集中しているのも、クレンジングや洗顔などの日頃のお手入れが関係しているからだと言えます。
一方アトピー性皮膚炎は、なんらかのアレルギーを持っていると考えられます。肌がカサカサしたり、かゆみが出るのは乾燥肌と同じですが、アトピー性皮膚炎の症状は全身にくまなく現れることが多いのです。
アトピー性皮膚炎を「アレルギー」と考えていては、克服は難しいでしょう。もっと根本的な原因を考えてみましょう。それは「栄養素の過剰摂取&栄養不足」です。そこから目を背けていては解決にはなりません。肥満解消と似ていますね。
— 一般社団法人アトピーなんか飛んで行けの会 (@atopytondeke) January 3, 2017
アトピー性皮膚炎体質の人は一般的 に皮膚が弱く、例えば子供の頃はオムツかぶれを起こしやすか ったり、化粧品、塗り薬、洗剤などによる皮膚炎を起こしやすい事が知られています。 pic.twitter.com/qa13br8MmH
— haruka (@haruka568) January 3, 2017
肌のバリア機能は、セラミドなどの細胞間脂質がおよそ8割を占めています。セラミドは細胞間脂質の約4割にも及ぶ成分ですが、アトピー性皮膚炎の人はこの「セラミド」が不足している傾向にあるのだとか。
セラミド不足によって外部刺激(異物)が肌の内部に侵入してしまい、免疫細胞から攻撃を受けることでかゆみや赤みを引き起こしているのです。
かゆみや赤みが出るのは、肌を守るためのものなのですね。症状だけを見ると似ている乾燥肌とアトピー性皮膚炎ですが、原因をたどってみると違うことが分かります。
乾燥を改善すればアトピーやニキビも改善する?
一般的に、アトピー性皮膚炎で悩んでいる人は「肌が乾燥している」傾向にあります。これは、セラミドの不足が乾燥を招いていることと関係があると言えるでしょう。
乾燥肌というのは、肌の水分も油分も不足し、肌の内側も外側もカラカラに乾いてしまっている状態のこと。この状態でたとえ水分だけを補っても、残念ながら大した効果は得られません。なぜなら、水分をキープしておくことができかいから。
セラミド(細胞間脂質)は、細胞同士をくっつける、言わば接着剤のような働きをしています。細胞同士を密着させることで、水分が逃げるのを防いでいるのです。
細胞同士がくっついていれば、外からの刺激もブロックすることができますよね。しかし、乾燥肌の人はこのセラミドが不足しています。そのため、肌の水分はもちろん、外部刺激も自由に出入りできてしまうのです。
もしもセラミドがたくさんあって、その働きをきちんと発揮することができているなら、アトピーの症状も抑えることができる、ということ。
つまり、肌が乾燥していることは、アトピー性皮膚炎の辛い症状をさらに悪化させてしまっているのです。また、大人ニキビを繰り返す人も肌が乾燥している傾向にあります。
肌のバリア機能のうち、皮脂はわずか2%ほどしかありません。しかし、肌が乾燥していると危機感を感じて皮脂はいつも以上にたくさん分泌しよう!と頑張るわけです。
一時的にたくさん分泌された皮脂は、乾燥によって細く弱くなった毛穴にすぐにつまってしまうでしょう。乾燥肌は肌の弾力が失われていて毛穴が開きやすい状態であるため、皮脂もつまりやすくなりますよね。
ニキビは皮脂が原因だと思っている人がたくさんいますが、大人ニキビの根本的な原因は皮脂ではなく乾燥。乾燥対策をきちんと行わなければ、ニキビが改善することもありません。
アトピー性皮膚炎の人の保湿剤の選び方
アトピー性皮膚炎の症状が出ている人は、肌のバリア機能は最低レベルにまで落ち込んでいます。そのため、ちょっとした刺激もダメージになってしまいます。
改善するには保湿が必須とはいえ、使えるものが限られてしまうかもしれません。まずは少しずつ、バリア機能を回復させていくことが重要です。
アトピー性皮膚炎の人の保湿剤の目的は、肌表面を保護すること。異物の侵入を防ぎ、なおかつ水分の蒸発を防ぐのです。
市販の保湿化粧品を使うのなら、添加物の含まれていないものや、ヒト型セラミドが配合されたものを選ぶといいでしょう。
純粋な保湿剤をというのなら、ワセリンや皮膚科でもらえるプロペトがおすすめです。肌を保湿剤で保護すると同時に、生活習慣などを改善してターンオーバーを正常にしていくことが大切です。
まとめ
アトピーもニキビも、根本的な原因は「乾燥」だということが分かりました。これらを改善したいのなら、やはり乾燥対策をきちんと行うことが鉄則なのです。
生活習慣やスキンケアを見直して、乾燥知らずの肌を目指していきましょう!